NYストリートスナップの神、写真家ビル・カニンガム伝説
- 2016-07-15
出典先:https://retrip.jp/articles/1780/
「ビル・カニンガム(Bill Cunningham)」という人物を知っていますか?
今年6月25日、87歳で大往生した、
ニューヨークのファッションフォトグラファーです。
きらびやかなファッションの世界において、一風変わったおじいちゃん「ビル・カニンガム」。
映画「プラダを着た悪魔」のモデルになったアメリカ版のヴォーグの編集長アナ・ウインターに「私たちはビルのためにいつも着飾るのよ」と、言わしめるほど。今、多くのファッション業界人はじめ多くの方が故人を偲んでいます。
そんなファッション界で愛された伝説になったニューヨークのフォトグラファー「ビル・カニンガム」氏の、生き様と、愛された理由を探っていきたいと思います。
▼アメリカ版のヴォーグの編集長アナ・ウインターと2ショット
出典先:http://www.vogue.co.jp/fashion/news/2016-06/27/bill-cunningham#page/2
ビル・カニンガム氏の履歴書
★出生~学歴~職歴を駆け足でご紹介
- 1929年3月ボストン生まれ
- ハーバード大学を19歳で中退
- ニューヨークの百貨店に入ってたテーラーの、広告部に入社
- 自身の帽子ブランドを立ち上げるも軍に徴兵され、終了
- アメリカのWWDにてジャーナリストデビュー。ゴルチェなどの記事を担当
- ニューヨーク・タイムズ紙の「ファッション業界映像年代記」を撮る写真家になる。
- NYで、50年以上、セレブ、一般人関係なく、ストリートファッションを撮り続けた。趣味で始めたが、これが天職となっていく。
▼1923年頃のビル(Photo by Reginald Gray)
出典先:http://www.vogue.co.jp/fashion/news/2016-06/27/bill-cunningham#page/12
★無欲が生んだ、勲章と映画化
- 2008年、フランスから芸術文化勲章オフィシェを受賞。「興味があるのはカットや色、シルエットなど服そのものだけ。仕事をしているんじゃない。毎日を楽しんで過ごしているだけなんだ」とスピーチで話したそうだ。
- 2011年に10年もかかったドキュメンタリー映画「ビル・カニンガム&ニューヨーク」がNYのたったひとつの映画館で公開された。口コミで評判を呼び、映画レビューサイトで満足度99%というすごい数字も飛び出す、感動の大ヒット作になった。
映画について補足すると、この映画、ビル本人は全く乗り気でなく、映画に費やした10年中、なんと8年もの年月が交渉にかかったと言われている。表舞台を嫌い、ファッション以外のことには無欲な人だったと言われている。
出典先:http://www.beams.co.jp/news/detail/1645
一匹狼で撮影していたのに、
何故みんなに愛されていたのか?
★ビル・カニンガムの伝説
- 伝説1 ファッションに情熱を傾けたが、自分は簡素な青の作業着をトレードマークとした。あくまで、黒子に徹したかったようだ。ファッションショーでは掃除の人に間違えられることもあったようだ。しかし、彼は有名人でもあって、ファッション関係者が見つけてくれるとチケットが無くても彼だけは特別待遇で入れることができる、いわば顔パスだった。
出典先:http://ten060406.exblog.jp/21390004/
- 伝説2 仕事が終わればすぐ直帰!パーティーなどの社交場には一切興味なし。彼の人柄を知る人物は、こう言っている「彼は極端に控えめな方だったが、誰からも愛される人だった」と。もし、パーティーで写真を撮る機会があっても、何も口にしなかったそうだ。それは、中立性をキープするため。誰かに気兼ねして写真を撮るくらいなら、水さえ頂かない。そういった強いポリシーがあったようだ。
- 伝説3 ファッションへの情熱が半端ない!!こんなエピソードがある。1月の極寒の雨の中、他のフォトグラファーは皆、雨宿りしていた中、ビルは一人雨の中で撮影を続行。寒さより、ファッションへの情熱が勝った瞬間だった。
- 伝説4 ファッション以外は無頓着。アパートの小さな部屋にはキッチンも、クローゼットも何もない。シャワーもトイレも別。撮影のネガとベッドがあるくらい。生涯独身で、質素な生活に徹していた。
- 伝説5 ファッションショーで目をつけた意外なアイテムが数ヶ月後にヒットするということも!審美眼、流行を見抜く目はさすがです。
出典先:http://serendipitydiary.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-ac02.html
★ビル語録
ビルの名言をピックアップしてみました。
彼の人柄、仕事に対する情熱が垣間見えます。
- 「最高のファッションショーは街にある」
- 「本当に好きなことをしたかったら、お金は受け取らない。お金に触れたら最後、決して自由にはできない」
- 「服に夢中だった、ずっと…。恋をする暇なんてなかった」(一生独身を貫いた)
- 「『大女優を撮らないのは大馬鹿』だと言われようが、撮るかどうかはファッション次第だよ」
しがらみなく、自由に愛するファッションに向き合う姿勢が人々に愛される所以ですね。絶対に義理でカメラを向けることは無かったそうです。
★いつでも笑顔の秘密とは?
出典先:http://ten060406.exblog.jp/21390004/
控えめで社交的とは言えなかったビルですが、いつもニコニコ笑顔を絶やしませんでした。そんな彼の笑顔にほっとした人物は沢山いたようです。
この笑顔には人を安心させてスナップを撮らせてもらうという技も隠れていたようです。また、素敵なファッションを見たときに、自然に出る喜びの笑顔もあったようです。
ただ、仕事の話などで土足で入ってくるような物言いには、人が変わったように毅然とした態度で「NO」を言うこともあったそうです。
伝説になった「ビル・カニンガム」
50年もの間、ひたすらニューヨークのストリートスナップを撮り続け、
ファッションを愛した男、「ビル・カニンガム」。
しがらみや義理に囚われることなく、自由に、自分の目をひたすら信じてシャッターを押し続けました。
彼に撮られることは、セレブ、一般人を問わず「とてもクールで光栄なこと」。
街角に彼の姿がないことに、寂しさを感じるニューヨーカーも多いことでしょう。
ビル・カニンガム氏のご冥福をお祈りします。
出典先:http://harpersbazaar.jp/fashion/bill-cunningham-quotes-160627/(offset)/4
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